「放牧宣言」いきものがかりが結成10年目に語った“陰と陽”。
2017年6月号で創刊20周年を迎える『STREET JACK』。そのバックナンバーを紐解きながら、当時の若者ファッションシーンを振り返ります。
結成から10年。いきものがかりが語った“陰と陽”
突然の「放牧宣言」で多くのファンを驚かせた、いきものがかり。
彼女たちのストリートジャック初登場は、まさにこの号だった。
当時、デビュー3年目、結成から10年目を迎えていた彼女たち。
インタビューの一部を抜粋して、振り返ってみたい。
ーー最新作『ライフアルバム』。このタイトルにした理由は?
水野 ボクたちって、アルバムを作るときにコンセプトを決めてるわけじゃないんですが、今回完成した曲が、偶然にも生活にまつわるものが多くて。なので、タイトルもそこから付けました。内容のほうも、1日の始まりから終わりまでを伝えるものになったと思う。
吉岡 タイトルは結構悩んだんだよね。最後まで候補に残ったのは『瞬間DESTINY』かな?カッコいいんだか悪いんだか…(笑)。
山下 でも、このタイトルも最初は違和感あったなぁ。だって「アルバム」って言葉をタイトルにしてるのってあまり聞いたことないから。でも今は、ぴったりなタイトルだって思いますけど。
(中略)
ーー(アルバム『ライフアルバム』に収録されている)「ニセモノ」という曲にはダークさを感じます。
山下 この曲も、インディーズ時代からあるもの。実は、メジャーデビュー前はこういうタイプの曲が多かったんですよ。
ーーなるほど。バンドには陰と陽、ふたつの面があるんですね。
水野 今回はボクが明るい部分を、山下がダークな部分を表現していますが、別に役割はないんです。今後は立場が逆転することもあるだろうし、楽しみにしていてください。
ーー吉岡さんは、ヴォーカル面で陰と陽の演じ分けはあるのですか?
吉岡 いいえ、どれも自然な感じで歌いますね。ふたりが書いてくる歌詞って最初、恥ずかしいって思うことがあるんです。でも、歯切れのいいメロディーと高低のあるサウンドをバックに歌うと、しっくりくるというか。本当は言いたくて、言えなかった言葉だったと気づく。リスナーのみなさんも、私の声を通じて同じ気持ちを感じてくれたら。